ポーカープレイヤーの5つのタイプとタイプ別の対策
ポーカープレイヤーの戦い方は、大きく分けて5つのタイプに分けられます。
- タイトアグレッシブ
- タイトパッシブ
- ルースアグレッシブ
- ルースパッシブ
- マニアック
です。
各プレイヤータイプについて解説する上で、まず以下の用語を覚えてください。
用語 | 用語の正式名称 | 意味 |
---|---|---|
PPR | Pre-flop participation rate | プリフロップ参加率 |
PFR | Pre-flop raise rate | プリフロップレイズ率 |
CBET | Flop continuation bet rate | フロップコンティニュエーションベット率 |
いきなり変な用語を見せられて覚えるのめんどくさいと思うかもしれませんが、これらの用語を覚えることはポーカーで強くなる上で必須条件なんで絶対覚えてください。
これ覚えるとどのプレイヤーがどんな戦い方をするのかがわかるようになります。
各プレイヤーがどのタイプに当てはまるかはプリフロップでほとんどわかります。
基本的に
- タイトかルースかはプリフロップで
- アグレッシブかパッシブかはポストフロップ(フロップ以降)で
わかります。
それでは各プレイヤーのタイプ別の戦い方と対策を解説します。
ポーカープレイヤーの5つのタイプ
タイトアグレッシブ(TAG)
スタッツ
PPR | 15 |
---|---|
PFR | 10 |
CBET | 60~70 |
オンラインポーカー用語で上記のデータのことをスタッツと呼びます。
直訳すると統計、そのプレイヤーのプレイの統計をとったものだからそう呼びます。
では具体的にタイトアグレッシブ(TAG)という戦い方について解説します。
まずポーカーを基本に忠実にプレイするとタイトアグレッシブになります。
つまり基礎中の基礎的な戦い方であり、ある程度ポーカーを勉強した初心者や中級者に多い戦い方です。
タイトアグレッシブの戦い方はいろんな本やウェブサイトに載ってるので勉強しやすいですし、選択肢がある程度決まってるので初心者も覚えやすいです。
安定性抜群ですが参加率が低く、プリフロップで強いハンドがくるのを待って戦うため、相手に読まれやすいのが欠点です。
また、運が悪いときは永遠に強いハンドがこないため、ひたすらフォールドばかりするプレイとなり、正直つまらないです。
ポーカーを楽しむのではなく堅実に勝ちにいくスタイルです。
対タイトアグレッシブの戦い方
タイトアグレッシブと戦うのはそんなに難しくありません。
なぜならハンドが読みやすいからです。
タイトアグレッシブは強いハンドしかプレイしないため、こちらが勝ってるか負けてるかの判断がしやすいのです。
スターティングハンドのハンドレンジが狭いので、フロップを見に行って、TAGのレンジとボードが噛み合っていないときはブラフがかなり効きます。
例としてはT79とか337とかですね。
TAGの典型的なハンドはATとか、KJとかなんでこういうボードとはあまり絡むことがないのです。
だからちょっとブラフしてやればすぐに諦めて降りてくれます。
またプリフロップで降りることが多いのでTAGがSBやBBのときは積極的にスチールしにいきます。
さらにTAGはワンペアで強いキッカーが多いため、相手のワンペアが当たっていてこちらにツーペア以上の手ができたときは非常においしいです。
なのでTAGが相手のときはいつもより積極的にツーペアやストレート、フラッシュを狙いにいくといいです。
以上、TAG対策をまとめると、
- プリフロップでスチールをガンガンやる
- まともにぶつかりそうなときは早めに降りる
- 相手が当たってなさそうなときはガンガンブラフ
- ツーペア以上の手ができたときに大きくチップを奪う
これがタイトアグレッシブに勝つコツです。
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タイトパッシブ(TPS)
スタッツ
PPR | 15 |
---|---|
PFR | 8 |
CBET | 30~50 |
タイトパッシブは典型的な初心者のプレイスタイルです。
別名、ロックと呼ばれることもあります。
初心者が最初に覚えることはハンドレンジを絞ることですが、初心者はベットやレイズをする勇気がないために、TAGになりきれずにこのスタイルになってしまう人が多いです。
要するにこのプレイスタイルはあまり推奨されない勝ちにくい戦い方です。
ただでさえハンドを絞って少ないハンド数しかプレイしないのにそれを消極的にプレイするのですからね。
ただ、このスタイルが活きる場面もあります。
それは超ドルースなLAGやマニアックなどの超ルースアグレッシブなプレイヤーを相手にするときです。
彼らはあらゆるハンドでベットやレイズをしまくるため、こちらは持ってないときはすぐ降りて持ってるときはひたすらコールします。
相手があまりハンドリーディングが上手くなくひたすらベットしまくるタイプならこの超消極的なプレイをするだけで勝てます。
こういう人とたちは勝手にブラフしまくって自滅してくれるわけですから(笑)
オンラインポーカーのミニマムレートには結構こういうマニアックなプレイヤーがいるのでそこで戦うならこのプレイスタイルも悪くありません。
対タイトパッシブな戦い方
タイトパッシブを相手にするのは正直簡単です。
彼らがブラインドのときにひたすらスチールします。
彼らと戦うときはツーペア以上の手ができたときだけ攻めてワンペア以下のハンドはすべてフォールドします。
これですっごく簡単に勝てます。
まぁタイトパッシブはすぐ降りちゃうのでそんなに稼げませんが。
また彼らがプリフロップでレイズしてコンティニュエーションベットを打たなかったときはフロップ外してる可能性が高いのでターンで打てば取れる可能性が高いです。
逆に彼ら相手にやってはいけないのはワンペアでまともにぶつかることです。
ハンドを絞ってるロック相手にワンペア勝負したら確実にキッカー負けしますから。
それだけ気を付ければいいので対策はもっとも簡単な相手と言えるでしょう。
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ルースアグレッシブ(LAG)
スタッツ
PPR | 30 |
---|---|
PFR | 20 |
CBET | 70~80 |
ルースアグレッシブ(LAG)は、タイトアグレッシブのハンドレンジを広げて、ルースにした戦い方です。
ハンドレンジを広げる分戦い方のバリエーションが増えて楽しいですが、その分教科書通りのプレイができなくなり、様々な状況で常に最善の手を自分で考える必要があります。
タイトアグレッシブと比べて安定性には欠けますが勝つときは大きく勝ちやすいです。
もっともポーカーを楽しんでいて、かつ強いプレイヤーの多いタイプです。
対ルースアグレッシブの戦い方
ルースアグレッシブを相手にするのは難しいです。
なぜならハンドレンジが広い分ハンドを予測しにくいからです。
タイトアグレッシブが相手のときはワンペアハイキッカーという典型的なハンドを警戒すればよかったのですが、LAGはハンドレンジが広いので割と何でも持ってる可能性があります。
ツーペアとかストレートとかフラッシュとか。
でもハンドレンジが広いことはメリットでもありデメリットでもあります。
メリットは読まれにくいことですが、デメリットは何かというとキッカー負けしやすいことです。
ほとんどのケースでTAGのハンドレンジはLAGのハンドレンジに勝っています。
なのでAのワンペアやKのワンペアができたときは勝ってる可能性が高いのでこういうポットを取りましょう。
例外としてそのLAGにツキが回ってきてるときは戦っちゃダメです。
ポーカーの神様は残酷で1人の人に強いハンドが集中して配られることがよくあるので。
また、ルースアグレッシブプレイヤーのレイズには警戒が必要です。
LAGはハンドリーディングが上手い人が多いのであなたがコールやベットをしたのにさらなるベットやレイズをしてきた場合、ツーペア以上を持ってる可能性が高いです。
もちろんブラフの可能性もありますが、相手があなたのことをブラフしやすい相手と思ってるわけでもない限りはマジ手のことの方が多いです。
また、LAGは相手に舐められないため兼ドローを引くためにフロップのコンティニュエーションベットにかなり広いレンジでワンコールする人が多いです。
このワンコールでチップをばら撒いてくれると言ってもいいので、LAGと1対1になってボードがTAG有利なものだったら必ずコンティエーションベットを打ち、かつダブルバレル(フロップc-betからのターンc-bet)まで打つとLAGから効率よくチップを奪えるでしょう。
LAGと戦うときはこんな感じで相手のハンドレンジの広さを逆手に取るように戦うといいです。
ただし、ハンドリーディングの上手いLAGは非常にやっかいなので戦いを避けた方がいいでしょう。
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ルースパッシブ(LPS)
スタッツ
PPR | 30 |
---|---|
PFR | 15 |
CBET | 30~50 |
ルースパッシブプレイヤーはルースだけどパッシブな戦い方です。
別名、コーリングステーションと呼ばれることも多いです。
ルースパッシブなプレイヤーは大きく分けて2つのタイプがいて、上級プレイヤーと初心者に分かれます。
多少なりともポーカーを勉強した初心者はタイトパッシブかタイトアグレッシブになることが多いです。
でも真面目に勉強しない初心者はルースパッシブになります。
しかしルースパッシブの中には上級者もいて、ハンドリーディングの上手いプレイヤーがあえてアグレッシブにベットやレイズをせずにパッシブに戦い、敵をハメる戦略を取っているケースもあります。
というのもある程度ポーカーを勉強した人はアグレッシブになる傾向があり、アグレッシブなプレイヤーばかりの状況ではパッシブな戦い方が場を制すこともあり得るからです。
まぁアグレッシブ vs パッシブではアグレッシブな方が基本は有利なんですけど、かなりの上級レベルになるとパッシブが勝つこともあるってことです。
ルースパッシブなプレイヤーの中で特にコールをしまくるプレイヤーをコーリングステーションと呼びます。
コーリングステーションは弱い手でもコールするのでカモだと思われることが多いです。
しかしたまにツーペア以上を持ってるときにもレイズせずにコールするため、ショウダウンで相手をびっくりさせることもあります。
とはいえ、コーリングステーションは一番チップを奪いやすいプレイヤーなのでカモはカモですね。
対ルースパッシブの戦い方
ルースパッシブとの戦い方は非常にシンプルです。
- 持ってるときはベットしまくる
- 持ってないときは絶対にブラフしない
これだけです。
要は数字通りにプレイして勝ってるときに大きく取って負けてるときは何もしなきゃいいのです。
アグレッシブなプレイに慣れてくるとついつい相手関係なくコンティニュエーションベットを打ってしまうと思いますが、ルースパッシブ相手のときだけは打っちゃだめです。
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マニアック(MAN)
スタッツ
PPR | 60 |
---|---|
PFR | 40 |
CBET | 60 |
または
PPR | 80 |
---|---|
PFR | 5 |
CBET | 40 |
マニアックはこんな感じでプリフロップのゲーム参加率が非常に高く、かなり多くのハンドをプレイする戦い方です。
ここまでハンドレンジが広いと、もう何を持っているのか相手はまったく予測できなくなります。
この相手に読まれないことがマニアックの最大の武器です。
また、マニアックはハンドリーディングが非常に上手いプレイヤーが多いです。
単にハンドを数多くプレイするだけなら対策は容易なんですが、マニアックはハンドリーディングが上手いため、相手にするのは非常にやっかいです。
マニアック対策
正直に言います。
初心者はマニアックとの戦いはなるべく避けてください。
彼らはハンドリーディングが上手いため、読まれにくいプレーが下手な初心者はカモにされてしまいます。
こちらのハンドが弱いときにはブラフされてさらに弱いハンドに負け、こちらのハンドが強いとき(Aのペアなど)は相手にツーペア以上を作られたときに大きく取られてしまう可能性が高いです。
なのでなるべく戦いを避け、モンスターハンド(JJ+、AQ+)などを持ってるときだけ戦うと良いです。
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相手のタイプによって戦術を変えよう
ポーカープレイヤーには以上の5つのタイプがいます。
初心者のうちは難しいと思いますが、慣れてきたらそれぞれの相手に合わせた戦略を取ることが大切になります。
タイトなプレイヤー相手にはストレートやフラッシュ、セットなどの大きな手ができるポテンシャルを持つハンドを多めにプレイし、ワンペアから大量得点を狙う。
ルースなプレイヤー相手にはその逆でハンドを絞り、ワンペア + 強めのキッカーで弱いキッカーのハンドから得点を稼ぐ。
タイトなプレイヤーがブラインドにいるときは積極的にスチールを狙う。
ルースなプレイヤーがブラインドにいるときはスチールを控えめにする。
こんな感じで相手によって戦術を変え、効果的に戦うようにしましょう。
ギアチェンジには注意しよう
ポーカープレイヤーは自分のプレイスタイルをゲームの途中でガラッと変えることがあります。
これは自分のイメージを利用した戦略です。
みんなからタイトだと思われているイメージを利用して後半ブラフしまくったり、逆にみんなからルースだと思われてるイメージを利用して後半ハンドを絞って相手を騙したりします。
特にトーナメントではギアチェンジによる戦術変更を利用する人が多いです。
といっても大抵はタイト→ルースになるパターンが大半なので慣れてくれば読みやすいです。
前半タイトだったプレイヤーが後半ルースになり出したら、ブラフを疑って積極的にコールしてみるといいでしょう。
まとめ
ポーカープレイヤーには大きく分けて5つの戦い方があり、それぞれ
- タイトアグレッシブ
- タイトパッシブ
- ルースアグレッシブ
- ルースパッシブ
- マニアック
と呼ばれる。
- 相手のプレイヤータイプによって戦術を変えて効果的に戦うといい
- トーナメントではゲームの途中でタイト→ルースにギアチェンジする人に気を付ける
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