スターティングハンドとポジションとハンドレンジ
スターティングハンド(最初に配られた2枚のカードの中でプレイするハンド)はポーカーをプレイする上でもっとも多くする選択です。
そのためスターティングハンドの選び方を覚えることは初心者脱出のために必須です。
スターティングハンドとポジションとハンドレンジの関係を覚えましょう。
スターティングハンドランキング
その前に初心者は何が強くて何が弱いのかの基準がわからないと思います。
まずスターティングハンドのハンドの強さランキングを見てどのハンドがどの程度強いのか把握してください。
グループ0が一番強く、下に行くにつれて弱くなります。
ここに書いてないハンドは初心者がタイトにプレイするならプリフロップでフォールドすべきハンドです。
グループ0 | AA,KK |
---|---|
グループ1 | QQ,JJ,AKs |
グループ2 | TT,AK,AQs,AJs,KQs |
グループ3 | AQ,99,88,77,ATs,KJs |
グループ4 | AJ,KQ,QJs,KTs,JTs,AT |
グループ5 | 66,55,44,33,22,KJ,QTs,A9s,A8s,QJ |
グループ6 | KT,QT,JT,A7s,K9s,Q9s,T9s,J9s,A5s,A6s,A4s,A3s,A3s,A2s |
グループ7 | A9,K9,98s,87s |
(www.flopturnriver.com参照)
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ハンドレンジとは何か?
ハンドレンジというのはプレイするハンドの範囲のことです。
例えばAやKが入ったハンドや絵札2枚が入ったハンド、またはポケットのみをプレイするけどそれ以外はプレイしない人がいたとします。
このプレイヤーのハンドレンジは
A2+
K2+
JT+
22+
というように表現します。
ここでいう+はそれよりランクが上のハンドという意味で、具体的には
A2+ | A2,A3,A4,A5,A6,A7,A8,A9,AT,AJ,AQ,AK |
---|---|
K2+ | K2,K3,K4,K5,K6,K7,K8,K9,KT,KJ,KQ |
JT+ | JT,QJ,KQ,AK |
22+ | 22,33,44,55,66,77,88,99,TT,JJ,QQ,KK,AA |
です。
多くのハンドをプレイするルースなプレイヤーはハンドレンジが広いです。
少ないハンドしかプレイしないタイトなプレイヤーはハンドレンジが狭いです。
つまりハンドレンジの広さ = プレイするハンドの種類の多さ、ってことですね。
基本的にポーカープレイヤーはみんな自分のハンドレンジをある程度決めていて、それにしたがってプレイしてます。
しかし初心者はハンドレンジをどうやって決めていいのかわからないと思います。
基本的に初心者はタイト気味なレンジにするといいです。
ほとんどのポーカー本が初心者にタイトなハンドレンジを推奨しています。
それはハンドレンジが狭い方が考えなきゃいけないことが少なくなり、楽に戦えるからです。
ハンドレンジが狭い方が自分が勝ってるか負けてるかの判断がしやすいんです。
ハンドレンジが狭いと、AやKなどのワンペア同士の対決になったとき、まず勝ってる可能性が高いです。
例えばハンドレンジが狭い人は
A9+、KT+しかプレイしないとします。
ハンドレンジが広い人は
A2+、K2+をプレイするとします。
するとAやKのワンペア同士の対決になったとき、ほとんどのケースでハンドレンジが狭い人が勝つことになりますよね。
これがもしハンドレンジが広い人同士での対決になった場合、勝ってるか負けてるかの判断は非常に難しいです。
つまり、ハンドレンジが狭ければ狭いほど自分が勝ってるか負けてるかの判断がしやすく、ハンドレンジが広ければ広いほど勝ってるか負けてるかの判断がしにくくなるんですね。
だから状況判断ができない初心者のうちはハンドレンジを狭くした方が戦いやすいのです。
ただしハンドレンジが狭ければ狭いほど自分も判断が楽ですが相手もあなたのハンドを予測しやすくなるため、読まれやすくなります。
またハンドレンジはポジションによってもかなり変わります。
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スターティングハンドとポジションとハンドレンジの関係
UTGやEP、SB、BBなどの不利なポジションからハンドをプレイしてもポジションの不利さで収支がマイナスになることが多いです。
不利な場面ではあまりハンドをプレイしたくないですよね。
だから不利なポジションからプレイするときはよほど強いハンド以外はフォールドし、ハンドレンジを絞るのべきです。
逆にボタンやCOなどの有利なポジションではポジションの優位性により、収支がプラスになりやすいです。
つまり有利なポジションでできるだけ多くのハンドをプレイした方がお得です。
したがってポジションが有利であればあるほどハンドレンジを広げ、より多くのハンドをプレイするべきです。
源義経が桶狭間の戦いで少人数で大軍に勝ったときのように、ポーカーの世界でも優位なポジションからプレイすることが非常に効果的です。
自分が有利なときにたくさんプレイし、不利なときは控えめにプレイすることで期待値をプラスにするのです。
スターティングハンドとポジションの関係
スターティングハンドがポジションによってどう変わるのか、中級以上のプレイヤーがどのようにスターティングハンドを決めているのか、参考にしてください。
偉大なポーカープロ、「ダン・ハリントン」が作成した9人プレイでのポジション毎のスターティングハンド
※各ポジション全員フォールドで回ってきたときにレイズすべきハンド
UTG | 66+,AJ+,KQ+,JTs+ |
---|---|
EP | 66+,AJ+,KQ+,JTs+ |
MP1 | 44+,AJo+,ATs+,KJ+,JTs+ |
MP2 | 44+,AJo+,A9s+,KJ+,QJs+,JTs+ |
HJ | 44+,A8+,KJ+,QJs+,JTs+ |
CO | 22+,A7s+,A8o+,K9s+,QTs+,87s+ |
BTN | 22+,A2+,K9+,Q9+,J9s+,65s+ |
SB | 22+,A2+,K2+,JTs+,J9s+ |
※A2sなどsがついたものはスート(絵柄)が同じハンド、A9oなどoがついたものはスートが異なるハンド。
これはかなりガチガチのタイトプレイですね。
ここまでハンド絞ると10回に1回くらいしかゲームに参加できません。
運が悪いと20〜30回に1回なんてことも・・・。
さすがにここまで絞らなくていいと思いますが、初心者はハンド絞った方がいいのは事実です。
でもあまりにもタイトにプレイしすぎると練習にならないのでもう少しハンドレンジ広げてもいいと思います。
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参考までにタイトとルースの中間くらいで戦ってる私のハンドレンジはこんな感じです。
UTG | 22+,AJo+,ATs+,KQ+,JTs+ |
---|---|
EP | 22+,AT+,KJ+,JTs+ |
MP1 | 22+,ATo+,A9s+,KT+,T9s+ |
MP2 | 22+,A9o+,A8s+,KJ+,QJs+,JTs+ |
HJ | 22+,A2s~A5s,A7+,KTo+,K9s+,JTs+,J9+,J8s+,87s+ |
CO | 22+,A2+,K9o+,K8s+,Q8+,J8+,T8+,65s+ |
BTN | 22+,A2+,K2+,Q6+,J7s+,T6+,96+,64s+,74s+,43+ |
SB | 22+,A2+,K2+,Q2+,J2+,T6+,95+,64+,74s+,43+ |
自分ではルースとタイトの中間くらい、あるいは若干タイト寄りだと思ってます。(アミューズの平均的プレイヤーの中では)
ポケットは好きなのでどこからでもプレイします^^
MP2くらいまではある程度ハンド絞りますがHJくらいから結構広げます。
COとボタンはゴミハンド以外なら全部プレイするイメージ。
SBはBBとタイマンってことなんで50%より上のハンドならいきますね。
こんな感じで有利なポジションではハンドレンジを広げてたくさんのハンドをプレイし、不利なポジションではハンドレンジを狭めて強いハンドだけをプレイする。
これがスターティングハンドのハンドレンジとポジションの関係です。
みなさんも慣れてきたら自分なりのハンドレンジをなんとなくでもいいので作ってそれにしたがってプレイするといいです。
最初に2枚のカードを配られてプレイするか降りるかいちいち悩んでたら他のこと(フロップ以降のプレイや他のプレイヤーの観察)に力を割けなくなりますからね。
どのポジションでどういう状況ならこの程度のハンドをプレイする、などとハンドレンジを事前に決めておけば決断が早くでき、他のプレイヤーの観察や分析などに時間を割ける分有利に戦えるんですね。
でも最初は無理なのでまずは上記で紹介したスターティングハンドの例などをマネすることから始めるといいです。
まとめ
- スターティングハンドはポーカーで最初にすべき決断で、毎ゲーム選択するものなのでとっても重要
- ハンドレンジとはプレイするスターティングハンドの範囲のこと
- ルースなプレイヤーはハンドレンジが広くタイトなプレイヤーはハンドレンジが狭い
- ポジションが不利なときはハンドレンジを絞って強いハンドのみをプレイし、ポジションが有利な時はハンドレンジを広げてたくさんのハンドをプレイすべし
- スターティングハンドをどうするかで悩んでると他のことに集中できないのである程度どのポジションでどれくらいハンドレンジを広げるか決めておいた方がいい
- スターティングハンドは最初はプロのお手本などをマネするといい
- ある程度ポーカーに慣れたら自分なりのスターティングハンドを決めてプレイするといい
最後に6max用ではありますが、プリフロップのリンプ、レイズ、3bet(リレイズ)、4bet、アイソレイズ(リンパーに対するレイズ)、スクイーズ(レイザー+コーラー)に対するレイズなど、ほぼすべてのシチュエーションを網羅してる最強のハンドレンジ表「ZEROSレンジ」を紹介する動画を張っておきます。
私は今現在このレンジを使ってます。
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